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今月赤を未然に防ぐために意識したい売上目標【損益分岐点】

2020-02-29

みなさんは毎月の売上目標を設定する際に何を意識されていますか?当然目標は高く置きたいところです。しかし、知らず知らずのうちに、そもそも赤字になってしまうような売上目標を設定してしまった、なんてことはないでしょうか。あるいは、もう少し高い目標を設定していたら良かった、と振り返ることはないでしょうか。
実際、感覚的に売上目標を設定することは意外と多いかと思います。
そこで今回は、「赤字にならない売上高」*を見積る方法、及び「目指したい利益を上げるために必要な売上高」を見積る方法について、飲食店経営を例として考えていきたいと思います。
利益が0の売上高(これは「損益分岐点」と呼ばれています)

~損益分岐点の算出方法~

一般的に、損益分岐点は以下の2つの方法により算出されます。
①勘定科目法(費用を「固定費」と「変動費」に分類し損益分岐点を計算する方法)
②最小二乗法(この方法を用いた結果算出される「固定費」と「変動費」により損益分岐点を計算する方法)
本記事では、①を使用したいと思います。(理由としては、具体的に何にいくら要したのかという実態を意識しながら計算を行うことができるためです。)

~損益分岐点の算出式~

損益分岐点の算出は以下の式により行います。
損益分岐点 = 固定費 / (1 - 変動費率)
ここで、変動費率の算出には一般に以下の式が用いられます。
変動費率 = (変動費 / 売上高)*100
また、目標利益を定めた場合の必要売上高は以下の式で算出することができます。
必要売上高 = (固定費 + 目標利益) / (1 - 変動費率)

~イタリアンレストランの今月の売上目標~

下記のようなイタリアンレストランを例として今月(仮に4月としましょう)の損益分岐点を考えてみます。
その際、4月の変動費率、固定費は昨年4月の売上高、固定費、変動費を参照したいと思います。
(理由としては、飲食店の変動費(中でも大半を占める食材費、人件費(アルバイト))はシーズン(各月)の影響を大きく受けて変動するためです。また、微調整は必要ですが固定費は変化しないと仮定します。)


現状整理:
・昨年4月の売上高:1000万円
・昨年4月の固定費内訳(売上高に対する比率):
家賃:10%
人件費(正社員):15%
(固定費合計:250万円)
・昨年4月の変動費内訳(売上高に対する比率):
食材費(原価):35%
人件費(アルバイト):20%
水道光熱費:5%
その他:5%
(変動費合計:650万円)
・昨年4月の利益:100万円
・本年度4月目標利益:200万円


各値の算出:
変動率
= 昨年同月の変動費 / 昨年同月の売上高
= (6,500,000 / 100,000,000)*100
= 65 %


当月の損益分岐点
= 当月の固定費の見積額 / (1 - 変動費率)
= 2,500,000 / (1 - 0.65)
= 7,142,857.14 ...
≒ 715万円


目標利益達成のために必要な売上高
= 2,500,000 + 2,000,000 / (1 - 0.65)
= 12,857,142.86 …
≒ 1300万円


いかがでしょうか。
昨年同月の売上高を参考に、損益分岐点、及び目標利益を考慮して今月の売上目標を見積りました。自分自身が立てた目標に納得して経営を行うことは経営を成功させる上ではとても大切です。
この機会にぜひ再度今月の売上目標を見直し、損益分岐点の考え方を経営に生かしてみてください。

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