2023-07-04
住宅ローン減税は、無理のない負担で居住ニーズに応じた住宅を確保することを促進することを目的とした、住宅ローンを借り入れて住宅の新築・取得又は増改築等をした場合に年末のローン残高の0.7%が所得税(一部、翌年の住民税)から控除される制度です。税金の控除期間は最大13年と長く、非常にメリットの大きい制度です。
その住宅ローン減税は2022年に改正されたばかりですが、2024年からさらに改正が行われます。(2024年入居から制度改正)それらの主な改正点も交えてご紹介します。
2024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅については、省エネ基準を満たしていなければ住宅ローン減税対象外となってしまうので注意が必要です。
これは、2050年カーボンニュートラル実現の観点から省エネなど環境性能に優れた新築住宅の普及を促進するのが狙いです。
省エネ性能に応じて住宅ローン減税の借入限度額が異なりますが、2023年入居の場合と2024年以降入居の場合で、ローン残高の上限額が最大1,000万円引き下げられ、結果として控除額も下がることになります。
※出典:「国土交通省」HP 住宅ローン減税概要より
ZEH水準省エネ住宅の最大控除額を例にとると、2023年入居の場合は410万円ですが、2024年入居では319万円に減額します。
●省エネ基準に適合していることを証する証明書として、以下のいずれかの提出が必要です。 ※ただし、改正建築物省エネ法が施行予定の2025年4月以降に建築確認を受ける場合は不要となります(予定)。
●建築主から証明書の求めがあった場合、登録住宅性能評価機関等に証明書の発行を依頼するほか、②の住宅省エネルギー性能証明書については建築士事務所に属する建築士であれば、対象となる住宅の設計者・工事監理者である建築士が発行することも可能です。
① 建設住宅性能評価書(登録住宅性能評価機関のみが発行できます。)
② 住宅省エネルギー性能証明書(登録住宅性能評価機関等や建築士も発行可能です。)
⑴住宅取得後6か月以内に入居し、引き続き居住していること
⑵家屋の床面積(登記面積)が50㎡以上であること(注)
⑶床面積の2分の1以上が、専ら自己の居住の用に供されるものであること
⑷民間金融機関や独立行政法人住宅金融支援機構などの住宅ローン等を利用していること
⑸住宅ローン等の返済期間が10年以上で、分割して返済するものであること
⑹控除を受ける年の所得金額が2,000万円以下であること
注:家屋の床面積が40㎡以上50㎡未満であっても控除を受けることができますが、
その場合は、⑹の要件が1,000万円以下となります。
〈確定申告の際に必要な書類〉
⑴(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書
⑵住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書
⑶家屋の登記事項証明書
⑷住宅の工事請負契約書の写し又は売買契約書の写し
⑸(土地の購入に係る住宅ローンについて控除を受ける場合)土地の売買契約書の写し及び土地の登記事項証明書
⑹(補助金等の交付を受けた方)市区町村からの補助金決定通
知書など補助金等の額を証する書類
⑺(住宅取得等資金の贈与の特例を受けた方)贈与税の申告書など住宅取得等資金の額を証する書類の写し
そのほか、住宅の性能に応じて必要な書類を添付して税務署に提出してください。
2年目以降は、フリーランスや個人事業主など源泉徴収制度の対象外の人は1年目と同じように確定申告が必要ですが、給与所得者は勤務先での年末調整で手続きが可能です。
<参照リンク>
国税庁
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/05_1.htm
国土交通省
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000017.html
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